経営者の方でwebサービスを作りたい!と思い、開発会社と交渉している人向けに開発会社がどう考えているのかを暴露していきます。受託会社もwebサービスの事業会社で発注側も経験している筆者だからこそわかることを公開していきます。
「初期費用は安くていいですよ」は要注意
一番多い罠が、複数の相見積もりを取った際に一社だけ異様に安いというもの。初期費用は安くていいですよとたいてい返答してきます。これは一見、ラッキーと思うかもしれませんが要注意です。
そもそもwebサービス開発というのは一度一社独占で発注するとスイッチが非常に難しいです。コードを他社が読んで理解するのは結構骨が折れますし、もし他者に切り替えるといった際にその切られる側が協力的に情報提供しない場合があるからです。
そのため開発会社の中には最初格安で受けて、スイッチしにくくなったタイミングで値上げを申し込むところがあります。これをやられると他者にスイッチするのもコストかかるし、無事にスイッチできないかもしれないしで泣き寝入りするしかないという経営者の方も多いです。
上記のリスクをちゃんと考え、安すぎる見積もりには警戒するのと複数のエンジニアに並行して開発してもらう体制が大切です。
やたらと一つの技術を押してくる
やたらと一つの技術を押してくるのも要注意です。webサービスは色んな言語、フレームワークで作れます。(一旦、言語、フレームワークは道具ぐらいで考えてください。プログラミングでは同じ機能のものを作る際に何通りもの道具があります)
開発会社は自社のエンジニアが得意な技術を押してきます。これ自体は当たり前だし、理解できます。問題なのは案件に合わないのにその技術を使ってしまうことです。
例えば、そこまでツール的な使い方をせず、リッチな動きができなくてもいいのにSPAというぬるぬる動くサイトにしたりしてコストが重くなったりする案件もみてきました。
技術選定時にはちゃんとセカンドオピニオンを入れることをお勧めします。
分かっている人がいるのか?
あと開発会社として気になるのはクライアント側に技術的なことをわかる人間がいるのかという点です。これは二つの点で気にしていて
- 変な提案したらバレないか?
- 逆にわかっている人がいないとコミュニケーションが大変そう
正直、開発会社としてはクライアント側に技術的なことをわかる人間がいるのは良くもあり、悪くもある。クライアント側としてはなめられないことが大切でちゃんと提案の良し悪しを技術的にも判断できると見せた方がいいので、技術顧問ないし、セカンドオピニオンをつけるのをお勧めします。
いない場合、開発会社はコミュニケーションコストが重くなることを見越すのとバレないだろうという考えから高めに見積もったり、荒めの提案をしてきます。
見積もり金額は盛られているのか?
発注者が最も気になるのが、見積もり金額は妥当なのかというところだと思います。基本的には少し盛られているはずです。それは発注者からの要望が増える可能性を見越してです。クライアント側で最初から全ての機能をちゃんと網羅的に考えられる人は稀です。
というよりこれはプロでも難しく、特に1からサービスを作るとなると作りながらやはりこうしたいというのは出るものです。
多くの開発会社がわざわざどうせ増えるでしょとクライアントに言わないですが、暗黙の了解としてこのぶん盛っています。
これはちゃんとわかっている人かどうかで増減します。お金払うから適当にやっといてよーって人だと正直怖いので多くもると思いますし、初回からちゃんとした要望書をまとめてくるクライアントにはぎりぎりでも大丈夫かなと思ったりします。
クライアント側でちゃんと練るのも周り回って自分達のためになります。