先日発表されたgoogle analyticsのUA(ユニバーサルアナリティクス)廃止。2023 年 7 月 1 日をもって廃止されます。今回はその意図を予測してみました。
ユニバーサル アナリティクスのサポートは終了します
https://support.google.com/analytics/answer/11583528
どう変わるのか?
なぜ単純なアップデートではなく、乗り換えさせるという事態になったかでいうと全くGA4になって概念が変わったからだと考えられます。あまりに違うせいで2020年10月にリリースされたのになかなか普及しないという現実がありました。
変わったのは主に下記になります。
- セッションベースからユーザーベースに
- webとアプリを横断してみれるように
- URL単位で見にくくなった
セッションベースからユーザーベースに
一番大きいのがセッション単位からユーザー単位に変わったということで、これにより複数回サイトに来ているユーザーが最初どこから来たかで見るようになりました。
セッションの定義
https://support.google.com/analytics/answer/9191807?hl=ja
ユーザーの定義
https://support.google.com/analytics/answer/2992042?hl=ja
URL単位で見にくくなった
次に移行した際に見にくいなと思う所はURL単位で見にくくなった点で、UAだとURL単位で見やすかったのですが、GA4だとタイトルをつけてそのタイトルごとにページを補足する形になります。
よくあるのがタイトル名をそこまで分けていなくて、ページごとに見分けがつかないということです。これはSPAなどurlが同じ状態で画面が変わるものを想定しているんだと思います。
webとアプリを横断してみれるように
データストリームという単位でiOS、andorid、webをそれぞれ設定でき、集約できます。
googleはなぜGA4に移行させたがっているのか?
上記が主な変更点なのですが、ここからなぜこういう変更をしたのか予測していきます。おそらくgoogleは下記が目的なのかなと思います。
- SPAが今後主流になると予測している
- PVやセッションなどのエンゲージメント主体にしてもらいたい
googleはエンゲージメントを見てもらいたい?
セッションからユーザーベースに変わって、そのユーザーが一番最初にどこからきたのかがわかりやすくなりました。これは広告でも最初のアトリビューションを見るようになってきたのと関係していて、ユーザーは1回来てその場で意思決定しない事が多いのでコンバージョン以前のセッションでの行動も見える化しようという流れになります。
ここがわかると、最初に認知を獲得した所により重点的に投資をすることで拡大しやすいというメリットがあります。
また各所にエンゲージメント率というのが出て、ある程度スクロールしたかなどを都度出すようになっています。これは単純なPV1ではなく、意味あるPV、セッションなのかを見てくれというメッセージなのかなと思います。
SPAやアプリに合わせた指標に一変
URL単位で見にくくなった所に関連しますが、以前はページ遷移=url遷移でしたがSPAなどの普及により、変わってしまいました。UAはurl単位の設計になっていたのでそこも変えたかったんだろうなと思います。
プライバシー規制への対応
これは裏側になりますがcookie規制も影響してそうです。GAは1st party cookieで現在のcookie規制のメインとなっている3rd party cookieではないのですが、とはいえ保持期間も短くなっていたり規制されつつあります。
GA4でかなり機械学習周りが強化されているので、おそらく取れない分を機械学習で補おうとしているんじゃないかなと思います。ここは完全に予測になります。