ユーザー情報で広告ターゲティングがなぜ難しいのか?

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今回はユーザー情報で広告ターゲティングするのがなぜ難しいのかについて解説していきます。

よく来る質問で媒体が持っている固有のデータを使ってターゲティングする広告を売りたいというのがあります。

例えば年齢をユーザーに入力してもらっているので年齢でターゲティングできます!というものですね。

一見良さそうに見えますが、実は落とし穴があります。

そもそもこの話が出てくる背景をいうとメディアの広告ビジネスは今だいぶ厳しい状況になっています。というのもmetaやgoogleの寡占状態になっており、他の媒体は広告プロダクトとして勝ててないからです。

どんどん広告の収益性は悪化し、メディアなどは枠が多くなりすぎてタップする場所がないものも多くなっています。

いわゆる第三者配信と言われるadsenseなどのecpmがそんなに上がらない中、めちゃくちゃ相談で来るのがユーザーデータをもとにした純広告プロダクトを作れないかという相談なのです。

今回はどういった課題があるのか、どんな会社が合っているのかについて解説していきます。

私の経歴

ちなみに私は今まで大手の媒体でユーザー情報をもとにしたターゲティングができる広告プロダクトを立ち上げ、運営したり、プログラマティック広告のコンサルなどをしてきました。

広告ビジネスは一通り経験しています。

よくある相談

よくある相談がユーザーの情報を使った純広告をやりたいというもの。

プログラマティック広告だとecpmがどうしても上がらないので自社特有のユーザーデータを用いてターゲティングすることでより精度をあげ、ecpmをあげていきたいというものです。これ自体はすごく自然な考えですし、間違えじゃないんですが、デメリットもあります。

ターゲティングというのは絞るということ

そもそもターゲティング精度を上げるというのは出すユーザーを絞って無駄打ちをなくすということです。

そして絞るということは広告が出せる量が減り、売上が減るということでもあります。

例えば100万MAUの媒体で1%にまで対象を絞ると1万MAUで1MAUあたり1impだとすると1万impしかないです。ecpm1,000円だとしても1万円しか売上がたちません。

そもそも広告に有効なユーザーデータは少ない

また、絞って精度が良くなれば良いのですが、そもそも広告に有効なユーザーデータは少ないです。

有効かつ、ある程度数もいる因子を持っている媒体が果たしてどれくらいいるかというとそう多くありません。

ユーザー情報保護の観点

ユーザーデータ活用の相談で多いのがメッセージの内容をターゲティングのデータに使いたいというものです。例えば旅行の話をしているユーザーに旅行の広告を出そうとかです。

これはいいアイディアではありますが、別の問題が出てきます。

それはユーザー情報保護の観点でメッセージというセンシティブな情報を広告に活用する場合、そうとうユーザーに丁寧に説明しないと反発を買います。あのLINEもその反発をおそれ、メッセージの内容は広告のデータに使わないようにしています。

https://terms.line.me/line_rules_optimize?lang=ja

もちろん他の情報でも同意が必要なのですが、メッセージはよりセンシティブになります。

じゃあどんな媒体がうまくいくの?

じゃあどんな媒体がうまくいくのかというと下記どちらか満たすとうまくいきます。

  • ユーザー数を数千万MAU獲得する
  • ユーザー情報をもとからためておく

前者は絞られても対象者がある程度いるようにめちゃくちゃユーザー数を増やすです。これは当たり前ですが、ただ増やすというのが数千万MAU規模になります。めちゃくちゃでかい。。。

これは現実的でない!という場合は情報の価値を高める方に振りましょう。しかし、じつは有効なユーザーデータというのはなかなかないので最初のサービス設計時からどんな広告主に売るのかを意識し、そのデータが取れるように設計しましょう。

これもまた難しいです。

というのも広告というのは基本大きくなってからみんな考えるからです。

最初はtoCのことだけ考え、toCがあたってユーザー数が増えた段階で急にtoBの広告プロダクトを考えるのであとからだと有効なユーザーデータが取れていなくて終わるというパターンが多いです。

そのため最初から考えてユーザーデータを取っておくと後々助かります。