今回も「プロダクトマネジメントのすべて」の要約をやっていきます。この本自体はPdMにこれからなる人向けに網羅的に書かれている教科書的な本ですが、今回はプロダクトマネージャーがどう社内のステークホルダーに調整していくべきかなど社内組織論を深ぼっていきます。
この記事は下記動画でも解説しています。
RACI
まず、プロダクトチーム内での社内調整で言うとプロダクトマネージャーはメンバーに依頼する場面があります。この際に気をつけないといけないのがRACIになります。これは人に依頼する際の役割を明確にしようというもので
- Responsible(実行責任者)
- Accountable(説明責任者)
- Consulted(協業先)
- Informed(報告先)
上記の頭文字をとったものになります。例えば例で言うとPdMが施策を立案し、エンジニアに開発を依頼する場合、
- 実行責任者であるエンジニアに依頼
- 協業先は開発
- 説明責任者は立案者であるPdM
- 報告先は経営陣
などになる。
PMMとPdMとの関係性
広義の意味ではPdMのマネージメント範囲はマーケティングも入るが、マーケティングが大人数でやらないといけない場合、マーケ組織を束ねる人にPMM(プロダクトマーケテイングマネージャー)を設ける場合がある。
あまりに多いわけではないならマーケターに直接PdMがマーケティングの相談をすると言う形になるので大規模にならないとあまりPMMは聞かない。
機能型組織との関係性
プロダクトを開発するチームは基本いろんな職種のメンバーがいますが、社内に機能型組織があり、そこと連携する場合もあります。例えば法務と連携したりSEOチームと連携したり。
その際に気をつけたいのはプロダクトの方向性をちゃんと丁寧に説明することになります。そこがないとただ依頼したタスクが返ってくるだけでそれ以上のノウハウやアウトプットを期待することはできません。
PdMが複数いる組織
PdMはプロダクトをマネージメントする人なので基本1プロダクトに1PdMになりがちです。ただ、大きな企業になると複数プロダクトを持つこともあり、社内に複数にPdMがいる状態になり、しかも兄弟サービスだったりすると連携も必要になってきます。
企業規模によって変わる
この複数サービスを運営すると言うのはスタートアップの初期にはあまりないですが、今だとシリーズAの調達が終わった頃に新しいプロダクトを仕込むみたいな会社は多い気がします。
シナジーを狙う場合もありますし、正直現在のプロダクトに何かしらの不安を抱えている場合もあります。
安易に分割しない
時々ある間違えで単純にPdMの業務が増えて人数を増やす場合がありますが、これはあまりお勧めしません。視野が分割されてしまいますし、連携コストもかかります。PdMがタスク過多になってきたらそもそもやる施策を絞りきれていないんじゃないかと言うところに対策したほうがいいです。
もしくはタスク類はメンバーに移譲して、本当に戦略の部分に集中できるようにするのが理想です。もちろん実際にはその理想通りにいかないのですが。。。
ただ、人数を増やしてもコミュニケーションコストが高くなるのでそのコミュニケーションを上回るアウトプットを増えたメンバーが出せる体制というのはかなりハードル高いです。
もしくはPdMを増やすのではなく、PMを増やし、プロジェクトの進行を委任していくというのもあります。とにかく、PdMの意思決定の部分は委任しにくい仕事なのです。